STORY

人々がまだ"心"や"いのち"というものを漠然としか理解できず、
今を精一杯生きるかたちある世界と、見えない精神の世界の狭間で、
生きる意味を探していた時代があった。

人々は、山や海、草木や風―
自然そのものの中に、何か尊い存在の気配を感じていた。
そんな時代が、永く、静かに続いていた。

あるとき、ひとりの人が気づいた。
光も影も、喜びも悲しみも、
すべてはひとつの巡りの中にあるということを。

その気づきは、祈りや言葉、音やかたちとなって広がり、
人々の心の奥で、静かに息づきつづけてきた。

そして、もうひとつの世界にも―
その想いは受け継がれていた。
それが、「縁界(えんかい)」。

縁界とは、目には見えないけれど確かに存在する世界。
親と子のあいだ、友と友のあいだ、
そして心と心のあいだに流れる、"想いの糸"が交わる場所。

そこでは、神のようで、仏のようで、
そしてどこか子どものように無垢な存在たちが、
遊び、学び、問いかけながら生きている。

彼らは、人々が重ねてきた祈りや感謝、
自然とともに生きてきた想いを映し出し、
この世界に"かたち"として現れた。

その造形には、東洋の精神文化が息づいているが、
どの国にも、どの時代にも縛られない、自由な"かたち"として存在している。

名はある。美しく、尊い呼び名。
けれど、それがすべてではない。
本当に意味を与えるのは、出会ったあなた自身の心。

仕草、まなざし、沈黙のあいだに―
あなたの中にある"心灯"が、そっと揺らぎ、
あなた自身を、感じはじめる。